相続の手続きの種類
1 役所で行う手続き
相続が発生した場合、国に対して、「相続が起きたこと」を知らせ、行政的な手続きをしなければなりません。
まず、相続発生から7日以内に、死亡届を提出する必要があります。
また、世帯主を変更したり、健康保険証・介護保険証・パスポートを返却するための手続きもあります。
これらの手続きは、市区町村役場に死亡届を出したときに、手続きの案内をしてくれるケースもあるため、そこで詳しく話を聞いて、手続きを進めましょう。
2 お金を請求する手続き
亡くなった方が、生命保険に加入していた場合は、保険会社に生命保険金の請求手続きをします。
また、亡くなる前に入院していた場合、入院保険に加入していたら、その分の保険金の請求も必要です。
さらに、亡くなった方が現役で働いていた場合には、勤務先に死亡退職金の請求をすることもあります。
3 名義変更の手続き
相続人は、亡くなった方の財産を引き継ぐことになります。
例えば、父親が亡くなり、相続人が長男、次男、三男だった場合、相続人3名で、遺産の分け方を話し合います。
仮に、長男が父親の自宅を相続することになれば、自宅の名義変更が必要になります。
また、預貯金を分ける場合も、預貯金の解約や名義変更をしなければなりません。
4 税金の申告
亡くなった方に何らかの収入があれば、4か月以内に、準確定申告をしなければなりません。
また、亡くなった方に、一定額の遺産がある場合は、相続税の申告も必要になります。
具体的には、「3000万円+600万円×法定相続人の数」を超える遺産があれば、相続税の申告が必要になる可能性があります。
相続人が3名の場合であれば、3000万円+600万円×3=4800万円となりますので、4800万円を超える遺産があるときは、注意しましょう。
5 相続の手続きは専門家へご相談を
以上のように相続の手続きには、行政的な手続き、法律的な手続き、税金的な手続きなどがあり、慣れていない方にとっては、何から始めていいか分からないといったことも、珍しくありません。
もし、手続きが遅れてしまうと、延滞税がかかってしまうような場合もあるため、相続の手続きでお悩みの方は、一度専門家に相談することが大切です。